夏の微熱
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スカートをギュッと
握って、覚悟を決める。


遠藤くんと、遠藤くんの友達の青原くんの
側に行くと。


私に気づいた青原くんが、遠藤くんに声を掛けてくれた。


「…ねっ…龍!」


「…何だよ…」


伏せたまま、
視線だけ上に向けてる。


意を決して、声を掛ける。

「えっ・・・えんどうくんっ」

「……何か用?」


…何だか、機嫌悪いのかな…


「今日っ…私と遠藤くん…日直なんですけどっ!」


「へ?そーなの?って、もー昼休みじゃん!1人で仕事してくれてたの~?」


「まぁ…あの…大した仕事ないし//」


「そう?」


「ただ、次の移動、資料運ぶの頼まれて重くて…」


「ああ!やるよ、そんくらい…」


立ち上がって、教卓に置かれてた資料の束を抱えてくれた。


「あ!私も、一緒にっ」


ドキドキしながら、
並んで歩く。

遠藤くんは、特別背が高いわけじゃないけど。

153cmの私からしたら、ちょうど、バランスいいかな…なんて///

華奢なのに、資料の束を持ってる姿は、しっかり男らしいし。
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