夏の微熱
龍side


「龍?制服のポケットに
入ってたんだけど…」


ソファーに座って、
ゲームをしてるオレに、
見覚えのある封筒が差し出される。


「あ!これ…」


この前渡されたヤツだ。
休みで制服着てなかったから、すっかり忘れてたわ。


「何?もしかして、
ラブレター?」


いつもと違う、
はしゃいだ声を上げて
覗き込んで来る。


「関係ないって!
それより仕事は?
時間いけんの?」


「ヤダ!ホントだ!じゃ、
行ってくるから!ご飯は…」


「わかってるって!
早く行ってきな?帰りもゆっくりしていいし!」


「真っ直ぐ帰ります!
もう///変な気まわして…」


恥ずかしそうに、呟きながら、ドアが閉まった。

ベランダに出て、
見えなくなるまで見送ると。


ソファーに座り直した。
握りしめてた手紙を、
広げる。
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