保険医は高校生!?
あたしは、保健室に行くまでの廊下で
ブツブツと唱えていた。

「あたしは大丈夫。やれるやれる。」

はたから見たら、
かなりイタイ子なあたし。←

*****

そして、とうとうついてしまった…。
ぐっ、と拳に力を込めて、
あたしは、意を決して保健室に踏み込む。

―ガラッ

すると…。

「きゃああああっ」

今の只ならぬ叫び声は、
他の誰でもないあたしの声です←

「っんん…」

くぐもった声と共にベッドから起きる男女。

……服装が乱れてるっ!←

そのうち、ベッドから起きた
女の子の方があたしに気づいた。

「!!」

目が合うとびくっとなり、
隣の男の子を揺すり始めた。

「ちょっ、けいっ!!」

「んん~…」

揺すられてもなかなか起きない
寝起きの悪い“けい”と呼ばれる少年←

「け~~いっ!!」

「んっ…?」

やっと、むっくりと起き上がった
“けい”という人は気だるそうに起き上がり、
あたしにチラッ、っと視線を送った。
そして口の端を吊り上げてニヤッと笑った。

そんな仕草にびっくりするあたしと、
見つかったという恥じらいからか、戸惑う女の子と
あたしに妖しい笑みを向ける変な男の子←

こっ…このふたり、誰?!何?!え?!←



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