木苺の棘
その代償は、あまりにも
重い・・・

私は今宵も
夜の世界に生きる。

営業前の店内・・・

「モカちゃん、どうかした?
 最近、元気ないけど・・・」

「リラさん
 そんなこと、無いですよ」

「そう・・・そう言えば
 最近めっきり、シイナさん
 お店には
 いらっしゃらないわね?
 
 モカちゃん、寂しいね」

「はい・・・・・」

「でも、彼とは
 逢ってるんでしょう?」

「・・・・・・」

返事に困る私。

「逢ってないの?」

私は、何も言わずに頷いた。

「もしかして、別れたの?」
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