木苺の棘
「アリス
 許してくれるか?」

私は、貴方の髪に触れながら
告げる。
 
「許さへん・・・
 
 何て、嘘だよ
 許してあげる

 タツミ、約束して
 私の前から、もう二度と
 いなくならないで」

私を見つめる、甘い瞳・・・

「ああ、約束する」

女性に踵で踏まれてできた
傷痕に絆創膏を貼ってある
私の足に、貴方はキスをした。

貴方の唇は、足首を伝い
脛、膝、そして、太股へ・・・

「タツミ、愛してる」

そう、私は巽を愛している。

たまき先輩・・・

今日の私は、どうかしていた。
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