木苺の棘
「アリス」

声のする方を見つめると
そこには、普段着姿の
たまき先輩がいた。

貴方は私の方へ
慌てて駆けて来る。

「アリス、ごめん」

「いえっ、えっと
 
 どうして
 たまき先輩がここに?
 
 ヤエは
 どうしたんですか?」

八重とずっと観たいねと
話していた劇団の舞台チケット

私の父が会社の取引先の
伝で、手に入れる事ができ
その公演を観る為に私は
待ち合わせの場所で八重
が来るのを待っていた。
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