木苺の棘
汗が染み込む背中を
私は追いかける。

私は、席について
一息ついて、ふと思った。

これは、たまき先輩との
デート・・・

「間に合ってよかったな」

ボソっと話す貴方に
私は、頷いた。

肩と肩がぶつかる
至近距離に貴方がいる。

貴方の横顔、真剣に
舞台を見つめる瞳。

私の視線に気づいた貴方。

「見えるか?」

「はい・・・」

私の胸はドキドキと高鳴る。
< 145 / 674 >

この作品をシェア

pagetop