木苺の棘
「アリス、何がいい
 何か食べるか?」

「いえっ
 コーラだけで・・・」

「そうか、分かった
 
 じゃあ、お前は
 適当に空いてる席に
 座って待ってろよ」

「えっ、でも
 お金・・・?」

私は、鞄から財布を
取り出そうとした。

「いいよ、これぐらい
 俺に奢らせろよ」

そう言って、貴方は笑った。

向き合って席に座る貴方と
いったい何を話せばいいの?

私は、ジュースを両手で持ち
俯き、ただストローだけを
見つめていた。
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