木苺の棘
真夜中に

微かに聞こえる泣き声
鼻を啜る音

『アリスちゃん』

大切な親友を私は傷つけた。

「アリス
 また、夢を見たのか?
 
 おいで」

巽の胸で、私は泣きながら
目を閉じた・・・

「お前が眠るまで
 俺が起きててやる

 だから、安心して
 眠れ」

いつか、貴女は私から奪う。

大切な人を・・・
< 159 / 674 >

この作品をシェア

pagetop