木苺の棘
その時、女生徒の大きな声
が、校庭に響き渡る。

校舎の窓から身を乗り出して
叫ぶ彼女・・・

「チアキ、待ってたんだよ
 アンタに聞きたい事が
 あるの、早く教室に来て」

「いけねぇ、あの顔
 ミキの奴、相当怒ってる」

「お前、また
 何かやったの?」

「昨日のライブの後
 ちょっとな」

「お前、あの後
 帰ってねえのかよ」

「まあな
 それで、お前に相談
 ・・・
 じゃあな、一年

 タマキ行こうぜ」

「お前とは一緒に
 行きたくない

 先行けよ」

「そう、言うなって」
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