木苺の棘
友達に肩を抱かれて
嫌そうに歩く、貴方・・・

貴方が行ってしまう前に
どうしても聞きたい。

たまき・・・貴方の名前?

「タマキ、さん?」

私は、驚く。

貴方の名を先に呼んだのは
私ではなく八重。

その声は、いつもよりも
高く、可愛い声だった。

「ああ、そう
 女みたいだろう
 俺の名前?
 
 でも、変えようが無い
 タマキは名字だから
 それに、気に入ってる」

今度は、私が貴方に
問いかける。

「下の名前は・・・?」
 
「ああ、レン
 
 じゃあ」

れん・・・
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