木苺の棘
ドキドキ・・・

貴方が見つめるのは
ワタシ?

緊張で、私の声

一オクターブ高くなる。

「私が、アリスで・・・」

「私が、ヤエです」

「やっぱり
 そうだと思った

 アリス、ヤエ

 じゃあ」

貴方の声が

ワタシの名を呼んだ。

ついさっきまで

嫌いだった名前を

ほんの少し

好きになる。

そんなことぐらいで
何て単純なの・・・
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