木苺の棘
真っ暗な部屋、私は
愛する男の腕に包まれて
眠りに付く。

この幸せが、永遠に
続けばいいのに・・・

そう願いながら、私は
夢を見る。

夢を・・・

夢の中、制服を着た
あの日の八重は言う。

『許さない』

許さない・・・

あの日の私と、同じ瞳で
私を見つめる。

私から、大切なものを
あなたは奪う・・・
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