木苺の棘
私に見えた・・・

ベッドに備えられた
デジタル時計は
午前8時を知らせる。

もう、朝・・・

また、巽に逢えなくなる。

悲しい・・・

「そんな顔するな」

「ねぇ、タツミ
 今度は、いつ逢える?」

元気の無い声に
不安な面持ちのアリス。

「すぐに逢えるさ」

「本当?」

アリスの瞳が輝く。

「争いは、どうなったの?
 終わったの?」

俺のアリス・・・

俺だけのもの・・・
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