木苺の棘
「アリス、この件が
 全て片付いたら
 お前を迎えに行く
 一緒に暮らそう」

貴方の腕の中・・・

私は今
とっても、とっても
幸せだよ。

「うん、待ってる・・・
 
 だから、お願い
 この私を、一日も早く
 迎えに来て

 約束して・・・」

貴方へと、小指を立て
差し出した私。

「ああ、約束する」

その手を、貴方は掴み
私の小指を唇に銜えた。

甘い瞳で私を見つめ
軽く噛んだ後
猫のようにぺロリと
舐めた。

その指に貴方の小指を
絡ませる。
< 203 / 674 >

この作品をシェア

pagetop