木苺の棘
「本当だね
 
 彼、きっと先輩だよね?
 
 じゃあ、タマキ先輩?」

「たまき先輩かぁ~
 
 ヤエ、今度、彼に会ったら
 恥ずかしいけど思い切って
 そう、呼びかけてみようよ」

「そうだね

 そうしよう」

私達の、貴方へと走り出す
想いを打ち消すかのように

予鈴の音が鳴り響く・・

「アリス、急がなきゃ」

「うん」

私達は、手を繋ぎ
校庭を駆ける・・・
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