木苺の棘
私は、どうしても
貴方の新しい歌声が
聞きたくて、急いで
着替えを済ませ

近くのCDショップへ
向かう為に部屋を出た。

マンションの前・・・

「アリス」

その声に、私は驚く。

「どうして・・・」

どうして、貴方はいつも
何の前触れもなく
突然、私の前に現われるの?

「やっと、お前の居場所
 聞き出せたよ」

たまき先輩・・・

貴方に
私を探さないでください
と、私は願ったけれど

本当は違う・・・

本当は、貴方に
私を探してほしかった。

貴方に
見つけてほしかった。
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