木苺の棘
たまき先輩の胸で
涙が、枯れ果てた時

私は、貴方に
触れたいと想った。

貴方の唇が・・・
私の唇に触れる。

閉じる瞳に映るのは

・・・あなた。

『アリス
 俺は、お前が好きだ
 お前を愛してる』

私は、たまき先輩

貴方を傷つけるだけの
存在になる。

この世にいない人を
互いに、愛し続ける
私達には、真実の愛は
生まれない。

ただ、寂しさを埋めるだけ
の関係になる事は
分かりきっている。

そして、今は亡き人に
対する罪悪感に苦しみ

私達は、きっと深く
傷つけ合う・・・
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