木苺の棘
彼、たまき先輩に会えて
私は、とても嬉しいと思った。

貴方の腕の中、私は
やっと巽の死と向き合い
本気で寂しいと泣く事ができた

仕事を終え、いつものように
リラさんと肩を並べて
タクシーに乗り込む。

「そうだ、モカちゃん
 これから飲みに行かない?」

「これからですか?」

「ええ、私の元彼がやってる
 お店だから、融通が利いて
 時間を気にせず飲めるのよ
 
 ほらっ、行きましょう?」

「はい・・・」

タクシーの運転手さんに
行く先の変更を伝える
リラさん。

「お願いします」
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