木苺の棘
「はい、アリスと・・・
 呼び捨てして下さい
 マミさん」

「じゃあ、アリス
 私の事は、せめて
 ちゃん付けで呼んで?」

「はい、マミちゃん」

その、帰り道・・・

「見て見て、アリス
 あそこ、広告塔
 新しく、変わるよ

 何、あの色気で男なの?
 私、負けたわ・・・」

そこには、たまき先輩の姿

目元が黒く、ゴシック調な
メイクに、赤黒い唇

妖艶な、貴方の姿に
私は、初めて出会った
あの日と同じ、衝撃を受ける

体中を、流れる電流・・・

『ヤエ、さっきの人
 超・かっこよくない?』

『うん、私
 外国の人かと思ったよ』
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