木苺の棘
たまき先輩・・・

こっそりと隠れて
貴方を想う事ぐらいは
私にも、許されるよね?

『私には
 ・・・許されない』

こうして私は、あんなにも
愛した、巽を忘れる・・・

巽を・・・忘れる?

「また、いらして下さいね
 待っています」

お客様を乗せたタクシーを
見送る、アリスの姿を
見つめる店のママとリラ。

「最近のモカちゃん
 元気になったわね?」

「ママもそう想う
 きっと、タツミさんの事が
 吹っ切れたのよ」
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