木苺の棘
ライブの後・・・

全ての力を出し切り
ライブを盛り上げ、メンバー
自らがファンと共に楽しみ
盛り上がった結果

最高の一夜、興奮を
観客の胸に届け、刻み込む
事ができた。

彼らの姿は、疲れてはいたが
やり遂げた充実感、達成感に
満ち溢れていた。

たまき先輩は消耗しきった姿で
私の前に現われ、息遣いが荒く
苦しい声で言う。

「アリス・・・
 一緒に、帰ろう
 案内された場所で
 待ってろ」

「はい」

私は、ライブが始まる前に
スタッフに案内された一室で
たまき先輩が迎えに
来てくれるのを、ずっと待つ。
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