木苺の棘
アリスの瞳は、いつも
俺を見つめている。

「帰り道、お前の視線を背中に
 感じながら俺はヤエの手を
 取った、お前に早く俺の他に
 好きな奴ができればいいとも
 思った」

八重が俺に言ったように本当に
アリスがチアキを好きなら
良かったとさえ思った。
 
「たまき先輩・・・」

八重と二人きり・・・

俺は、本当の思いを八重に
告げた。

ここは、漣の部屋・・・

漣に抱きつき、背伸びをして
その唇に触れようとした八重
から顔を逸らす漣。

「今日は
 キスしてくれないの?」

「大事な話がある・・・」

「レン、私を抱いて」
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