木苺の棘
私は、手を振った後
恥ずかしくなるくらい
大きな声で貴方の名を呼ぶ。

八重と初めて、貴方の名を
呼んだ、あの日のように

1・2・3

「たまき先輩
 
 ・・・さようなら」

その言葉が貴方に
届いたかは分からない。

深く頭を下げる私
頭を上げると、もうそこには
貴方の姿は無かった。

レン・・・

本当は、貴方に伝えたい
事があった。

ずっと、応援してるね

がんばってね

そう、伝えようと想って
止めた。
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