木苺の棘
タクシーのドアが
閉まる音・・・

「疲れた~」

慣れない仕事で、漣の疲れは
ピークだった。

「待ち時間
 半端無かったですね?

 着いたら起しますので
 レンさん、どうぞ
 眠ってください」

「ああ、じゃあ
 目、閉じてるよ」

マネージャーの携帯電話

着信音が鳴り響く。

「もしもし、はい
 そうですか?
 
 申し訳ございません
 タマキは連日の仕事で
 疲労が・・・

 少し待って頂けますか?
 折り返し、ご連絡させて
 頂きます」

「何、どうかした?」
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