木苺の棘

微笑に誓う

漣の腕枕は、とっても心地よく
私は、穏やかな気持ちの中
夢を見る。

夢の中の私は、まだ少女で
大好きなブランコに
揺られていた。

私の隣で揺れる、ブランコ。

そのブランコから、勢いよく
飛び降りたのは、少女の八重

彼女は、上手に両足で着地して
私を見つめて言った。

「アリス、いいよ
 それ、あげる」

幼い私は、ブランコから降りて
赤い苺の髪留めに触れる。

「ほんとう
 これ、もらってもいいの?」

「うん、そのイチゴ
 アリスの方が、にあってる」
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