木苺の棘
唇が触れ合った後、私は
また以前のように、貴方に問う

「レン、どうしよう?」

「今度は、何?」

「仕事
 放って来ちゃった・・・」

昨夜、自分が取った行動を
思い出して困っている私を
よそに、漣は吹きだして笑う

「レン、笑い事じゃないよ
 どうしよう?
 
 ねぇ、どうすればいい?
 
 常連のお客さまが・・・
 何て言えばいいの?」

「アリス
 今更、考えても
 どうしようもねぇよ
 
 やってしまった以上
 誠意を込めて謝るしかない」

「うん、そうだね
 今日、皆に謝るよ」
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