木苺の棘
「呼べるじゃん
 
 なぁ、アリス
 
 たまき先輩は
 勘弁してよ・・・
 お前を遠くに感じる」 

子供のように貴方は
そう呟いた。

私は、漣の肩に腕を回して
貴方を抱きしめた。

そして、耳元で小声で囁く

「レン、すぐ逢える?」

「ああ」

「レン、寂しくなったら
 電話していい?」

「ああ」

「レン、ずうっと
 一緒にいよう」

「ああ」
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