木苺の棘
ソファーに座る貴方の隣。

その場所は、私の
最高の居場所。

座る、私の手に触れる
漣の大きな手、節々が
しっかりとした長い指先。

貴方はギターの弦を押さえる
ように私の指に指先で触れる

そして、指を絡ませて
ぎゅっと握る。

「お前の手、小さいね
 
 お前の指、今にも
 折れそう」

その小さな手に
漣は、口づける。

そして、私を見つめる瞳

その瞳・・・反則だよ。

その時

晴れている空から
小雨が降り出す。
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