木苺の棘
貴方無しでは生きられない程

貴方の愛を、その燃える
赤龍のように、私の肌に
深く刻み込んで・・・

あなたは今、わたしになる。

時雨は、甘い蜜をたっぷりと
降らせ、パッと止んだ。

晴れ渡る空・・・

私達は、手を繋いで旅立つ。

「レン、見て見て
 フラミンゴ

 私のワンピースと
 同じピンク色だよ
  
 レン、見て・・・」

「見てるよ
 
 アリス
 前見て歩かないと
 危ないぞ」

私は、家族から一人離れて
きょろきょろと辺りを動き回る
幼児とぶつかってしまう。

「うわ、ごめんなさい
 ごめんね」
< 393 / 674 >

この作品をシェア

pagetop