木苺の棘
何度も掛かってくる
携帯電話の呼び出し音は言う

貴方はこんな場所に
居る人では無いと・・・

私は、漣に問う。

「いいの?」

漣は必ず、こう答える。

「いいよ」

貴方の優しさに、私はただ
甘える。

貴方に甘えて

貴方に溺れる。

「アリス、おいで」

そんな、幸せな日々がずっと
続くと思ってた。

堂々と手を繋ぎ、街中を歩く
私達を・・・漣を周りが放って
置く訳が無い。

ある日、出来事は起こる。
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