木苺の棘
そして、その話題性から
ワイドショーの滑降の餌食に
される。

トップアーティストの
スクープだけに、周囲は
二人の事を放っておいては
くれない。

私は、自宅の床に敷かれた
マットの上にペタリと座り
携帯電話で、漣と話す。

テーブルの上には、問題の雑誌
に掲載されている部分が
見開きのまま置かれていた。

漣は、事務所の誰もいない
一室から、窓の外を見つめ
ありすを想う。

「アリス、ごめんな
 関係の無い、お前を
 こんな風に巻き込んで・・・
 
 芸能人でも無い、お前の事を
 あること無い事書かれて
 本当にすまない
 
 俺のせいで・・・」
< 433 / 674 >

この作品をシェア

pagetop