木苺の棘
漣は、ありすにメールを
送信した。
『話したい事がある
今夜、どうしても逢いたい
連絡を待ってる』
待ってる・・・
その頃の私は、すぐに帰る
つもりで、お財布だけを手に
握り締めて近くのスーパーへ
買い物に出掛けていた。
そう、こんな大切な日に私は
携帯電話を自宅に置いたまま
漣との連絡を絶つ
通いなれた店内、欲しい物が
どこに置いてあるのかすぐに
分かる私は、籠を持ち
お目当ての物を求めて
売り場の前に立つ。
そして、トイレットペーパー
に手を伸ばすと、私の名前を
ボソっと呼ぶ声が聞こえた。
「羽山ありすさんですね?」
伸ばす手を戻して、驚く私に
その男性は、辺りを見渡して
言う。
送信した。
『話したい事がある
今夜、どうしても逢いたい
連絡を待ってる』
待ってる・・・
その頃の私は、すぐに帰る
つもりで、お財布だけを手に
握り締めて近くのスーパーへ
買い物に出掛けていた。
そう、こんな大切な日に私は
携帯電話を自宅に置いたまま
漣との連絡を絶つ
通いなれた店内、欲しい物が
どこに置いてあるのかすぐに
分かる私は、籠を持ち
お目当ての物を求めて
売り場の前に立つ。
そして、トイレットペーパー
に手を伸ばすと、私の名前を
ボソっと呼ぶ声が聞こえた。
「羽山ありすさんですね?」
伸ばす手を戻して、驚く私に
その男性は、辺りを見渡して
言う。