木苺の棘
「今日は、タマキレンさんは
 ご一緒では
 無いのですか?」

私は、その男性に見覚えが
ある。

「あなた、確か・・・」

「そうです、その節はお店で
 美味しいお酒を頂き
 楽しい時間を過させて
 頂きました 
 
 私は、こういう者です」

渡された名刺には、有名な
雑誌の社名が・・・・・・

私は、その場を離れ
買い物籠を元の場所に戻す。

「タマキさんは、今
 どちらに・・・?」

「たまきさんって誰?」

記者は、笑う。

「しらばっくれないで
 くださいよ、困った人だ」
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