木苺の棘
スーパーの店内から
外へ出て、私は来た道を
急いで戻る。

記者は、話を続けた。

「私は、あなた達の関係の
 全てを知っています」

立ち止まる足・・・

「ずっと、あなた達の事を
 追いかけてきた私には
 新人女優とタマキさん
 との関係など、この際
 どうでもいい

 彼の本命は、亡くなった
 恋人の親友である貴女
 ・・・
 亡くした恋人によく似た
 女性など、彼にとっては
 どうでもいい」

そんな言い方は止めて。

記者の言葉に何とも言えない
気持ちになる私・・・

『彼にとってはどうでもいい』

何を知ってるって言うの?
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