木苺の棘
「・・・やめてください
 何の話をされているのか
 私には、全く分かりません」 

「分からない・・・?
 それでは、分かるように
 説明して差し上げましょう?

 貴女と、タマキさんは
 同じ高校に通っていた
 先輩と後輩
 
 亡くなったタマキさんの恋人
 は、貴女の友達
 
 あなた達は、タマキさんを
 取り合い、彼女は・・・」

「やめて、やめてよ
 あなたに、私達の何が
 分かると言うの?
 
 何も知らないくせに・・・」

私は、彼を睨みつけた。

「貴女の言うとおり、私は
 あなた達の真実の部分は
 何ひとつ分かっていない

 だから
 聞いているのです・・・」
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