木苺の棘
「・・・
 さあ、教えてくださいよ
 悪いようには書きません

 私は、お二人の
 邪魔をしようなどとは
 思っていない」

嘘ばっかり・・・

「私はただ、貴方達が
 付き合っているという事実を
 読者にお知らせしたい
 それだけなのです
 
 真実を・・・」

「嘘は、止してよ
 
 どうせ正直に話したとしても
 貴方達は嘘ばかりを書き連ね
 人々を信じさせ、操り
 
 そして、楽しんでいる
 
 嘘ばっかり・・・」

男性の声色が変わる。

重たく、太い声に私の心は
ビクッとなる。

「嘘ばっかりとは聞き捨て
 なりませんね」
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