木苺の棘
記者は、私を見つめる。

「では、お聞きますが
 貴方達は本当にお付き合い
 されていないのですか?

 嘘をついているのは
 私ではない、貴女だ」

彼の言ってることの方が
あっている。

嘘をついているのは

私・・・

だけど、正直に
答える事はできない。

『真実は
 二人だけの秘密』

「貴方に何も話す事は
 ありません
 私は、帰らせて頂きます」

私の手を握り締める
記者の男性・・・

「放してください・・・」

お願い・・・

もう、放っておいて。
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