木苺の棘
「私は、タマキさんの
 彼女でも何でもない」

「そうですか?
 貴女がそこまで違うと
 言われるのでしたら
 私の勘違い・・・
 
 では今、彼の恋人の
 位置に最も近いのは
 あの女優

 ビデオで流した彼の涙は
 本物」

「私は、これで失礼します」

私の手を放す事なく、その
男性は、問いかける。

「じゃあ、最後にひとつだけ
 ・・・・・・
 亡くした恋人にそっくりな
 人物が、目の前に現れたと
 します
 
 貴女なら、その男性を
 愛せますか?」
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