木苺の棘
私・・・? 

「その男性は、貴女の
 愛した人ではない・・・

 その事を理解した上で
 それでも、やっぱり
 貴女も、亡くした恋人は
 忘れられない?」

何・・・?

私・・・何かした?

誰にも、踏み込まれたくない
一線・・・

漣さえ、入ってはこれない。

その一線に、何の関係も無い
彼は、容赦無く踏み込んでくる

この胸の憤り、苛立ち

そして、それ以上の
悲しみは何?

やめて・・・

私は立ち尽くし、涙を流す。
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