木苺の棘

忘れて

何もかもを・・・

過去を忘れて・・・

結局、私は何も買い物せずに
家路に着く。

部屋の前、鍵を開けて
室内へ入る。

晩御飯、どうしよう?

私はキッチンへ向かい
食材が何も残っていない
空っぽの冷蔵庫を眺める。

ペットボトルに残った
少しのジュースを取り出して
そのまま、口飲みする。

予備の無い、消耗品。

少し落ち着いてから
もう一度、買い物へ
出かけよう・・・

私は、何もする気が起こらず
ソファーに横になる。

私の洋服に纏わり付く残り香
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