木苺の棘
「・・・
 俺と離れている間
 お前に不安な思いを
 させたくない

 お前が仕事を長期間
 休む事ができないのであれば
 辞める事も考えて・・・」

私は、揺るぎ無い意志を持つ瞳
で貴方を見つめた。

「辞めない・・・
 
 私、辞めないよ
 
 私の仕事は、水商売
 いつかは辞めなきゃいけない
 事は分かってる
 
 だけど、それは今じゃない」

「アリス・・・?」

「レン、ごめんなさい
 
 私は、貴方とは
 一緒には行けない」

繋ぐ手を解いた貴方の
寂しげな瞳を見つめていると
私の心は、とっても苦しいよ
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