木苺の棘
貴方は、問う。

「アリス、お前は
 俺と離れていても平気か?」

「平気だよ
 レンの愛は誰でも無い
 私だけのものだもの
 貴方と離れていても
 不安に思ったりしないよ」

「そうか、それならいい
 先走ったりして悪かったな」

「ううん」

離れて、私の顔を覗き込む漣

貴方は指先を伸ばし、そっと
涙に触れて、拭ってくれる。

「レン・・・」

私は貴方の肩に両腕を回して
抱きついた。

そんな私を、貴方はしっかりと
抱きとめる。

「アリス?」

「ありがとう、レン・・・

 ほんまはね
 レンの言葉
 めっちゃ、うれしかった
 ありがとう」

貴方は、深い息を吐く。
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