木苺の棘
「そうか、良かった

 俺との事、嫌でなくて・・」

「嫌なわけ無いやん
 嬉しいに決まってる
 ・・・・・・
 ただ、今は
 いろいろと無理で・・・
 
 だけど、いつかは
 貴方と一緒に暮らしたい」

「そうなの?」

漣の問いかけに私は答える。

「そうだよ」

微笑んだ後、漣は
私を、じっと見つめた。

「何?」

「めっちゃうれしい
 
 ありがとう」

私の話し方を真似する漣は
悪戯っ子みたいで、可愛くて
私の母性を擽る。

「その笑顔、反則」
< 490 / 674 >

この作品をシェア

pagetop