木苺の棘
『アリス・・・?』

最後に見た、八重の瞳。

流れる涙・・・

このままだと、彼女は八重は
死んでしまう。

私のせいで、八重が死んじゃう

私は、ただ、八重を
失いたくなくて
この言葉を、口にした。

「わたしとあなた

 二人で、レンを
 共有しよう

 レンは
 私達、二人の物」

私は、漣と再会した後に
八重に誓った言葉を思い出す

『ねぇ、八重
 
 貴方から、二度と漣を
 奪ったりしない
 独り占めなんてしないよ

 一緒に、漣を共有できれば
 それでいいよ

 だから、二人の事
 許してくれる?』
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