木苺の棘
流れる涙は、止まらない。

私が幾ら

自分の弱さを責め

自分の非を認め

貴方を求めても

貴方はもう、私をその腕に
抱きしめてはくれない。

私は、漣の心を深く
傷つけた。

幾ら涙を流しても
貴方は私を求めてはくれない

愛してはくれない

貴方を失望させたのは、私。

誰でも無い、この私。

漣は知る、週刊誌の存在を。

アリスは、きっとこの雑誌を
読んだに違いない。

『お前が絶対に
 傷つけちゃいけない人は
 アリスだけだ』

俺は、アリスを傷つける。
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