木苺の棘
許される・・・かな?

それから、二ヶ月が過ぎた頃

漣は、全国ツアーの真っ只中
忙しい日々を送っていた。

「レンさん?」

開演前の楽屋を
ノックするのは、岩浅捺。

関係者以外、立ち入り禁止の
場所に現れることができる
彼女。

彼女は、やっぱり
田巻漣の恋人。

週刊誌は、読者の関心がもう
違う方向へ向いている事を
分かっていながらも、適度に
漣の話題を紙面に掲載させて
本数を伸ばすことを狙う。

そんな出版社側の思惑に
嵌まってしまった私は
雑誌を読み、二人の関係は
確かな物なのだと感じた。

二人は本当に付き合っている
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