木苺の棘
「モカちゃん
 アナタは、まだまだ若い
 幾らでも人生をやり直せる
 
 留学の資金を貯めるとか
 勉強して何か資格を取るとか
 先の事、よく考えてみなよ

 いつまでも、こんな華やかな
 世界に居ちゃいけない
 
 ヤクザの女なんか

 早くやめな

 アンタには似合わない」

似合わない・・・

「ありがとう、リラさん」

私は駆ける、巽の元へ・・・

眠る貴方の頬に、キスをする。
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