木苺の棘
「ええ、見る?
 
 見終わったら、テーブルに
 置いといて
 皆、読むだろうから
 
 じゃあ、お先に・・・」

「お疲れ様です」

小さな記事だったけど
漣の事が載っていた。

地方公演の会場の関係者席に
招かれたであろう若狭捺さん

その後、メンバーと関係者と
共に、夜の街に消える。

あの子は、漣と一緒に
時を過ごす事ができる。

漣の傍には、彼女がいる。

彼女は、漣の恋人・・・

「モカちゃん、お店
 閉めるけど・・・」

「はい、もう出ます」

私はもう、漣とは
何の関係も無い。

過去の女・・・
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