木苺の棘
あなたに触れて
あなたが生きていることを
感じたい。

私の瞳からも今にも
涙が溢れそうになる。

私が、泣くのはおかしい。

おかしいよ、アリス。

私は、必死に涙を堪えた。

私の瞳は、眠りについている
敢さんを映す。

ベッドの、すぐ傍に立ち
私と露歌さんは話していた。

「モカちゃん、ありがとう
 
 せっかくのイブの日に
 私ったら、貴女しか頼る人が
 いなくて呼び出してしまって
 ごめんなさい

 お連れの方、待たせて
 大丈夫?」

「大丈夫です、一緒に
 イブを過ごしていたのは
 リラさんと、お店の女の子達
 なので、今頃はカラオケで
 盛り上がってる頃です」
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